函館10の魅力
函館山からの眺望
函館を象徴する絶景スポット。日本各地の魅力を紹介する『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』(2020年2月改訂第6版)により、“わざわざ旅行する価値がある”を意味する「三ツ星」が与えられている。 その美しさは夜景だけに限らず、刻々と夜が明けていく早朝の時間帯や、広大なパノラマが壮観に感じられる晴天の午後など、その瞬間にしか出会えない光景が心を揺さぶる。
異国情緒あふれる街並み
江戸末期に開港した函館には諸外国から文化や風習が伝わり、国内の他都市とは性質を異にする街並みが形成されていった。函館山のふもと・西部地区には代表的な歴史的建造物として知られる旧函館区公会堂やカトリック元町教会などが点在し、現在も数多く残る和洋折衷住宅とともに異国情緒を醸し出す。
ベイエリア
我が国最初の国際貿易港として開港した函館は、港とともに発展を遂げてきた。 明治期に建設された倉庫や郵便局がベイエリアに現在も残り、重厚感ある装いそのままに複合商業施設「金森赤レンガ倉庫」「はこだて明治館」として活用されている。夏は花火大会の観覧スポット、冬はクリスマスファンタジーの会場となり、季節によって異なる表情を見せる。
特別史跡五稜郭跡
国内初の西洋式城郭として1864(元治元)年に完成し、幕末から明治維新にかけて戊辰戦争最後の戦いである「箱館戦争」の舞台となった五稜郭。日本の歴史のターニングポイントとして、北海道唯一の特別史跡に指定されている。 春は約1500本のサクラが咲き乱れ、初夏はフジ棚の花が訪れる人を爽やかに迎える。秋は紅葉が落ち着いた雰囲気を演出し、冬はイルミネーションイベント「五稜星の夢(ほしのゆめ)」の舞台に。
湯の川温泉
北海道三大温泉地の一角を占める湯の川温泉は、1653(承応2)年発祥とされる由緒ある温泉地。函館空港から車で約5分、路面電車でも気軽に訪れることができ、多くの観光客が宿泊地に選んでいる。 格調高い老舗旅館、客室露天風呂が人気の大型ホテル、心づくしのサービスが自慢の小規模な宿など、宿泊施設のタイプはさまざま。穏やかな津軽海峡を眺めながら湯につかる時間は、日常を忘れる至高のひとときとなることだろう。
食の街
函館周辺の海域は暖流と寒流が交わる豊かな漁場。函館朝市には新鮮な海鮮丼が味わえる店が軒を連ねる。 1859(安政6)年に開港した函館には、街を訪れる多くの外国人によって西洋の食文化がもたらされた。1879(明治12)年にロシア料理とパンの店として開業した「五島軒」は現在も西洋料理の老舗として知られ、函館の地に育まれた洋食文化を今に伝える。 海がもたらした新鮮な食材と、歴史と文化が息づく函館ならではの味を、ぜひ堪能してください。
ご当地グルメ
北海道三大ラーメンともいわれる「塩ラーメン」に加え、「ラッキーピエロのハンバーガー」、「ハセガワストアのやきとり弁当」が気軽に楽しめる人気のご当地グルメ。 函館とゆかりの深いロシアの伝統的家庭料理「ピロシキ」を、地元食材を使ってアレンジした「はこだて焼きピロシキ」や近年水揚げの多いブリを活用した「函館ブリたれかつ」「ブリ塩ラーメン」など、新たなメニューにも注目したい。
世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」
狩猟、採集、漁労による定住生活で、争いのない平穏な世の中を継続したとされる縄文時代。1万年以上も続いたこの時代の移り変わりを北海道、青森、秋田、岩手の4道県17の遺跡で物語る「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、2021年7月に世界文化遺産登録された。 南茅部地域には、構成資産である史跡大船遺跡と史跡垣ノ島遺跡が点在しているほか、垣ノ島遺跡に隣接した函館市縄文文化交流センターには、北海道初の国宝「中空土偶」や多くの出土品が展示され、世界遺産と国宝を一度に楽しむことができる。 豊かな精神文化を持っていた縄文人の生活を体感することで、自分の中にある〝縄文のこころ〟が紐解かれていくことでしょう。
自然・アクティビティ
函館は、市街地から足を延ばすと自然を生かしたアクティビティも豊富。函館市東部には王道の観光スポットとはひと味違う魅力が詰まっている。 日常の喧騒を忘れ、大自然に抱かれてのアウトドアライフは、心が洗われる特別な旅になるかもしれません。
ロケ地巡り・聖地巡礼
独特の地形が織りなす夜景や坂道といった魅力あるロケーションが評価され、函館はこれまで多くの映画やテレビドラマ、CMなどの舞台となった。 近年は映画やドラマだけでなく、アニメや漫画でも函館を舞台とした作品が増え、〝聖地巡礼〟で訪れる観光客の姿も多い。 あの作品に登場した「聖地」が、ここにあります。