熱々ふわトロたこ焼き<その1>
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王道から変わり種まで多彩な味が楽しめる「たこ焼き」。
食欲をそそる香ばしい匂いとふわふわトロトロの食感…
函館でもさまざまなお店が自慢の味を磨いています。アツアツを頬張り、具材とだしが織りなす
旨さを堪能しませんか?
■たこ焼き 菜々 ダーツプロが看板を受け継ぎ函館で愛される店を守る
かつて函館市富岡町で25年以上営業した「たこ焼き菜々」の看板を受け継ぎ、2018年に現在地に移転。4代目店主の對馬裕佳子さんは、大病を患ったのを機に、昔から好きだったたこ焼き店の経営に挑戦しようと一念発起。千葉県の有名店で1年半修業し、ダーツのプロとして全国ツアーを回りながら出店場所を考えていたところ、函館で「たこ焼き菜々」が地域の人に愛される様子を目の当たりに。店が後継者を探していると知り、移住を決意した。
本場大阪から仕入れた素材にこだわるたこ焼きは、4種類のダシを利かせた生地がふんわり、中はトロリ。特製みそがこっくりと濃厚な「ねぎ味噌」、女性に人気の「牡蛎だし醤油」、生地の味が際立つ「塩こしょう」などを定番に、月替わりや個性的なトッピングをそろえる。函館らしい一品として考案した「イカさま焼き」は、イカ墨入りで真っ黒なモチモチ生地とあふれるイカの旨みがクセになる。
たこ焼き 菜々 湯の川店
函館市湯川町1ー26-12
11時~20時ラストオーダー
水、第2・3木曜定休 禁煙
キャッシュレス決済利用可
070-4077-7732
■くいだおれ太閤 基本に忠実にタコとダシで焼く60年の伝統の味
1963年創業の「くいだおれ太閤」は、たこ焼きを道内で初めて販売したとされる老舗。大阪出身の初代が函館市松風町に立ち上げた食堂のメニューの一つだったたこ焼きを、夜店や移動販売で広めたのがはじまりで、92年に「宝来町本店」を構えた。
看板メニューは、甘さ控えめのさらりとした特製ウスターソースで味わう「本格たこ焼き」。大阪のたこ焼き発祥店と同じく、ダシとタコのほかに何も入れないたこ焼きは、表面は音がするほどにカリッと、中は熱々トロトロの焼き上がり。何も付けずに味わっても口の中に旨みが広がる。
生地の味が堪能できる塩コショウベースのたこ焼きを中華スープに浮かべる「明石焼き風たこ焼き」は、梅干しを崩しながら一緒に味わえば体がポカポカ温まり、飲みの締めにもぴったり。
くいだおれ太閤 宝来町本店
函館市宝来町22-19
15時~22時
※日曜・祝日は12時~21時
(各30分前ラストオーダー)
水曜定休 (祝日の場合は営業)禁煙 駐車場あり(1台)
■たこぼうず 飽きのこない素朴な味と笑顔誘う夫妻の掛け合い
函館市の老舗たこ焼き店のチェーン店として1989年に創業し、2004年に独立して現店名に改名した。注文が入ってから焼き上げるたこ焼きをメインに、お好み焼きや焼きそばなどの鉄板焼きメニューを提供している。
たこ焼きに使用するのは、加工場から直接仕入れた近海産水ダコ。ダシを利かせた生地は水分量多めで、丹保聡大将の妻・洋子さんは「焼きづらいけれど、その分、でき上がりはふんわり」と食感に自信を見せる。やわらかな弾力の新鮮なタコ、しっかりと味の付いた生地をまとめるのは、あっさりとした自家製ソース。たこ焼きの表面を滑り落ち、皿に溜まった分も絡めて食べるのがおすすめという。新登場の「たこぶつ焼きそば」は、タコ軟骨周辺の部分がたっぷり入った、丹保大将のまかない料理から生まれたメニューだ。
たこぼうず
函館市湯浜町2-13
11時30分~21時(20時ラストオーダー)
月曜定休 禁煙
0138-56-6866
(この記事は、フリーマガジン「ハコラク」2023年12月号から再構成したものです)