函館で味わう絶品エゾシカ肉料理<その1>
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美味
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あなたのテーマでディープな函館
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ご当地グルメ
エゾシカ肉はそのおいしさとともに、高タンパクで低脂質、低カロリー、鉄分も豊富なことから注目を集めています。
北海道・函館ならではの味わいが楽しめるお店をご紹介。第1弾は函館駅前・西部地区の3店舗です。
王様の食卓『鹿のパイ包み焼き』
「仏蘭西料理 王様の食卓」は、築114年の歴史的建造物でベイエリアを眺めながら、地場のシーフードや道産ジビエがメインの〝函館フレンチ〟が味わえるレストラン。オーナーシェフの大和田司さんは、東京の老舗高級ホテルなどで修業し、数々のレストランを経営。フランスのリオンにある鴨料理専門店で3年半腕を振るって以来、30年以上味を磨く「鴨のロティ」をはじめ、コースで出す肉料理はジビエを基本としてきた。
ナイフを入れるとパイ生地からシカ肉の香りがふわりと広がり、中に閉じ込められた濃厚な味わいが堪能できる「鹿のパイ包み焼き」は、フランス料理の王道とされる一皿。繊細なジビエに合うというブルゴーニュ地方の赤ワインを使うフォアグラとトリュフのソースでロッシーニ風に仕立て、ほかにはない独自性も楽しませる。大和田オーナーは、「東京ではジビエの生肉はまず手に入らなかった。函館は野菜もおいしく、新しい食材にも出合え、毎日料理するのが楽しい」と目を輝かせ、腕によりをかけて料理の探求を続けている。
仏蘭西料理 王様の食卓
函館市末広町20-2、元町の宿雪月花1階
11時半~15時、17時半~22時
※完全予約制 (時間外も要望に合わせて対応) .
不定休 禁煙 クレジットカード利用可
店舗向かいに市営駐車場あり
0138-76-1707
箱館居酒屋 熾美『函鹿チョップステーキ』
2023年4月にオープンした「箱館居酒屋 熾美(おきび)」は、ジビエハンターでもある旗手弘二社長と岩山翔汰店長が、ジビエの普及と拡大に取り組む店。シカ肉ブランド「函鹿」をメインに使用し、特性を熟知した岩山店長が「シカがウシやブタのように身近な食材になるように」と、家庭でも再現しやすい味付けにし、ステーキや串焼きのほか、丼、サラダなどの一品料理に仕上げている。
上品な脂の甘味が堪能できる「函鹿チョップステーキ」は、エゾシカが冬に向けて栄養をたくわえる秋から冬の季節のみに提供。「赤身のイメージが強いシカ肉ですが、脂のおいしさも知ってほしい」と特注の骨付き肉を使い、低温調理で2時間半熱を通して肉をやわらかくし、最後に炭火で燻煙して香ばしくジューシーに。こんがりとした焼き色も食欲をそそる。「蝦夷鹿肉サラダ」は、同様にモモの部位シンタマを低温調理した後、炭火で表面をロースト。酸味の利いた和風ドレッシングでさっぱりと食べられる。
箱館居酒屋 熾美
函館市松風町6-14
16時半~24時(日曜は22時まで、各30分前ラストオーダー)
月曜定休 喫煙専用室有り
キャッシュレス決済利用可
0138-83-6621
海鮮ジンギスカン浜焼きベイベー『北海道函館エゾシカジンギスカン』
知内町のカキ、士別町の契約牧場のサフォークラム、新鮮な道産野菜…。大門地区でひと際にぎわう「海鮮ジンギスカン浜焼きベイベー」は、道内の漁港や生産者直送の魚介から生ラムまで、〝北海道のうまいもの〟を自分のペースで焼きながら飲める居酒屋だ。
道外の観光客はもちろん地元住民にも人気なのが、五稜郭の形をした鉄鍋でラムタン、ラムハツなどの希少部位も味わえるジンギスカン。今年の夏から数量限定で提供している函館市産の「エゾシカジンギスカン」は、地元ハンターが仕留めたその日の内に解体し、24時間以上血抜きしたシカの生肉を、化学調味料無添加のタレで下味を付けチルドパックした状態で店まで届けてもらっている。鮮度の良さにこだわって下処理されたシカ肉は、厚切りでもしっとりやわらかく焼き上がりそのままでも味わえるが、ショウガをたっぷりと利かせたオリジナルのジンギスカンダレを絡めると、ピリッとした辛味とスッキリとした後味に、ご飯や酒がさらに進む。ヘルシーで旨みが濃いシカ肉の味わいに、つい食べ過ぎてしまいそうだ。
海鮮ジンギスカン 浜焼きベイベー
函館市若松町18-22
17時~24時(23時ラストオーダー)
不定休 喫煙可
キャッシュレス決済利用可
0138-83-7734
(この記事は、フリーマガジン「ハコラク」2024年1月号から再構成したものです)