史跡志苔館跡
14世紀ごろ、蝦夷地に渡来した和人が築いた12の館(たて)の中で最も東にあった「志苔館」。1968年には付近から多量の古銭の入った甕が出土。函館空港に近い。国指定の史跡。
蝦夷地に渡来してきた和人が14~15世紀ごろに築いた館(たて)のうち、松前藩の史書「新羅之記録」に記されているように、学術上で存在が認められているものを総称して「道南十二館」と呼びます。その範囲は、現在の上ノ国町から松前町、福島町、知内町、木古内町、北斗市、函館市に及び、それらの中で最も東に位置するのが「志苔(しのり)館」です。
函館市内中心部から、国道278号を恵山方面へ。湯の川温泉街を過ぎて間もなく、左手に現れる看板を頼りに進むと、函館空港脇の現地にたどり着きます。緑の芝生が一面に広がる海抜25メートルの小高い丘からは、白波立つ津軽海峡を見下ろすだけでなく、市のシンボル・函館山が海に浮かんでいるかのような姿を望むことができます。
館跡は、広さ約4100平方メートルのほぼ長方形です。周囲は最大4.5メートルの高さがある土塁、さらにその外側には空壕が巡らされています。郭内に足を踏み入れると、門跡、建物跡、柵跡、井戸跡が石札に表示されているとともに、遺構に沿って埋めてあるブロックでその形状をうかがい知ることができます。
発掘調査で郭内からは、陶磁器類や金属製品などが出土。また、1968(昭和43)年に付近で行われた道路工事で、約38万枚の古銭が入った3つの甕が発見されています。1カ所から発見された古銭としては国内最大級の量で、現在は国の重要文化財として市立函館博物館(市内青柳町17)に収蔵・展示されています。
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深夜・早朝でも入れる施設
詳細情報
住所 | 函館市志海苔町・赤坂町 |
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アクセス情報 |
「志海苔」バス停 下車 徒歩5分 |
問合せ先 | 函館市教育委員会文化財課 |
電話番号 | 0138-21-3472 |
駐車場 |
なし |