気になるテーマで、函館・博物館めぐり
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街歩き
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歴史好きに
函館、特に函館山のふもとの西部地区には、街並みに溶け込んだ個性豊かな博物館や資料館が数多くあります。散策の途中で、気になる博物館に立ち寄ってみませんか。展示品や資料をじっくりと眺めていると、知らなかった函館が見えてくるかもしれません。
函館にゆかりの人物、激動の歴史、時代を感じさせる建物など、興味あるテーマの博物館を訪ねて、知的な街歩き。寒い冬や雨の日など、外を歩きにくいときの観光にもおすすめです。まちあるきガイドとして活躍する「はこぶら」記者が、全17館の見どころをバッチリ解説します。
函館にゆかりの人物、激動の歴史、時代を感じさせる建物など、興味あるテーマの博物館を訪ねて、知的な街歩き。寒い冬や雨の日など、外を歩きにくいときの観光にもおすすめです。まちあるきガイドとして活躍する「はこぶら」記者が、全17館の見どころをバッチリ解説します。
【気になる人物を訪ねる】
◆石川啄木
石川啄木は1907(明治40)年、連絡船で津軽海峡を越えて函館に降り立ち、青柳町に居を構えて家族を呼び寄せ、生活をしていました。函館をこよなく愛した石川啄木に関する博物館・資料館が市内にはいろいろあります。
石川啄木函館記念館(湯の川地区)
啄木小公園近くにある「土方・啄木浪漫館」内の資料館。豊富な資料の展示とともに、精巧な作りの石川啄木の実像ロボットが優しく語りかけて、自身の生涯について紹介します。
函館市文学館(駅前・元町地区)
2階はフロア全体にわたって、詩人「石川啄木」についての紹介。函館市中央図書館「啄木文庫」所蔵の直筆原稿を定期的に入れ替えながら展示し、全国からも注目されています。
函館市中央図書館(五稜郭地区)
館内には、石川啄木関連の資料を集めた「啄木文庫」が設けられています。遺族から直筆資料などが寄託されたほか、出版されている書籍も充実。書籍は館内で閲覧できます。
◆土方歳三と幕末の函館
新選組の鬼の副長として恐れられ、旧幕府軍の榎本武揚らとともに、蝦夷地・箱館にやってきた土方歳三。新政府軍との箱館戦争に散った土方歳三と、幕末の箱館に関する資料館があります。
土方歳三凾館記念館(湯の川地区)
津軽海峡を見渡せる大森浜沿い、「啄木小公園」に隣接して建つ記念館。土方歳三の生涯を紹介するとともに、幕末に活躍した人々の貴重な資料や収蔵品を多数展示しています。
五稜郭歴史回廊(五稜郭タワー)(五稜郭地区)
特別史跡五稜郭近く、五稜郭タワー展望台2階にある展示スペース。五稜郭や箱館戦争などの歴史を詳しく学べるグラフィック展示や、精巧な16のジオラマが設置されています。
箱館奉行所(五稜郭地区)
幕末に建てられ、箱館戦争を経て解体された江戸幕府の役所を、現代に忠実に復元。当時の宮大工の技をつぶさに見られるとともに、奉行所、五稜郭、箱館戦争の歴史を知る展示も充実。
◆坂本龍馬
生涯蝦夷地への夢を持ちつづけ、北海道開拓を目指していた坂本龍馬。その夢は叶いませんでしたが、その後北海道に移住した一族によって、彼の遺志は今も北海道に受け継がれています。
北海道坂本龍馬記念館(駅前・元町地区)
蝦夷地開拓を目指していた坂本龍馬の足跡を辿る、歴史パネルや数々の貴重な史料を展示。そのほか、蝦夷地に渡った龍馬の同志や、坂本家の足跡についても紹介されています。
【世界的にも注目の歴史・文化を学ぶ】
※2012年当時の記述です
北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産の推薦候補選定で話題の縄文文化や、世界にも愛読者の多いコミックで注目が高まるアイヌ文化。豊富な展示物でじっくりと学ぶことができる施設があります。
函館市縄文文化交流センター(南茅部地区)
北海道唯一の国宝「中空土偶」を常設展示する、縄文がテーマの博物館。函館市内の遺跡から発掘された、縄文時代の石器や土器、装飾品などの遺物約1200点も展示。
函館市北方民族資料館(駅前・元町地区)
アイヌ民族や北方民族の衣装、生活用品などが展示されています。アイヌ民族の伝統的な楽器「ムックリ(口琴)」の製作・演奏体験や、切り紙細工体験講座も実施。
【散策の途中で立ち寄って街の文化にふれる】
函館公園や五稜郭公園は、緑が多く、歴史的な建物も擁する市民憩いの場所。
散策していると、園内や周囲に博物館や資料館があることに気づきます。
ちょっと立ち寄り、函館の歴史や文化を学び歩いてみてはいかがでしょうか。
散策していると、園内や周囲に博物館や資料館があることに気づきます。
ちょっと立ち寄り、函館の歴史や文化を学び歩いてみてはいかがでしょうか。
市立函館博物館(駅前・元町地区)
「青柳町」電停からすぐの函館公園内にある、緑に囲まれた総合博物館。自然科学から考古学、美術工芸、歴史、民俗などに関する資料が、多数収蔵・展示されています。
北海道立函館美術館(五稜郭地区)
特別史跡五稜郭の外周を散策していると見えてくる美術館。道南や現代の美術を展示する「常設展示室」、松前出身の書家・金子鴎亭のコレクションを紹介する「鴎亭記念館」があります。
函館市北洋資料館(五稜郭地区)
北海道立函館美術館と同じく、特別史跡五稜郭そばにある資料館。北洋漁業についての歴史や漁業についての資料を展示。北洋航海体験室で、荒れ狂う波間を行く漁船の航行を体験。
【歴史的な建造物がそのまま博物館に】
函館にある博物館、資料館の中には、歴史的建造物をそのまま活用したものもあります。
外から眺めるだけでなく、内部の造りにも注目しながら見学してみましょう。
現代に生きる姿を味わいながら見てまわるのも、函館の博物館めぐりの楽しみです。
外から眺めるだけでなく、内部の造りにも注目しながら見学してみましょう。
現代に生きる姿を味わいながら見てまわるのも、函館の博物館めぐりの楽しみです。
旧イギリス領事館(開港記念館)(駅前・元町地区)
イギリス領事館として使用されていた建物を改装しており、領事室の様子を見てまわることができます。また箱館開港当時の歴史や文化がわかるパネルなども展示されています。
青函連絡船記念館摩周丸(駅前・元町地区)
昭和末期まで青函連絡船として就航していた「摩周丸」を、実際の乗り場であった岸壁に係留・保存して公開。操舵室、無線通信室など、現役当時のままの形で見学できます。
市立函館博物館郷土資料館(旧金森洋物店)(駅前・元町地区)
明治時代に建てられた店舗を改修した資料館。明治時代の商場・帳場の様子やジオラマ展示などで、明治時代のハイカラ文化を伝えています。
このほか、市電「十字街」電停周辺には、古い建物を活用した施設や店がいろいろあります。かつての繁華街を街歩きしながら、見学自由な小さな資料館やギャラリーを巡ってみてはいかがですか。
2012/12/4公開