旧安田銀行函館支店・旧ホテルニューハコダテ(ホテルHakoBA函館)
角に丸みを持たせた優雅なフォルムと繊細な意匠が特徴の、旧安田銀行函館支店の建物。ホテルとして再利用されたのち閉館、2017(平成29)年5月に新ホテルとして再生。景観形成指定建築物。
「通」の八幡坂の歩き方。そんなものがもしあるとしたら、坂上の西高前から坂下に向かって、左側の歩道を下りることをお勧めします。途中のバス通り近くで立ち止まって向かい側を眺めると、そこから下の電車通りにかけて、コンクリート造りのどっしり構えた建物が連なっていることに気がつくでしょう。旧第百十三国立銀行の威厳を感じさせる建物、その先に、旧第百十三国立銀行に比べてこじんまりとした、でも一度目にしたら忘れられない建物があります。それが旧安田銀行函館支店です。
この建物は、1932(昭和7)年に安田銀行(当時)が大林組に建築させた、函館の異国情緒を彩る建物としては比較的新しいものです。当時の安田銀行の建物は、柱や窓の造りなど、似たような外観を有したものが多いのですが、その中でも最もシンプルなデザインで、かつ丸みを持たせて優雅なフォルムであるのが函館支店の大きな特徴。つけ柱、1階から2階まで通した窓、その上から軒天井までの意匠など、近くでも遠くからでも見る者を魅了する建物です。
戦後の財閥解体により富士銀行と名を変え、その後銀行としての役目を終えてからは、全国でも珍しい銀行再活用のホテル(ホテルニューハコダテ)として多くの旅人を受け入れてきました。函館出身の作家である辻仁成氏もよく宿泊していましたし、地元出身者も、帰省した際に実家に帰らずここに泊まることがあったほど。函館の人間が最も函館を感じる場所のひとつが、この建物であったからです。
そのホテルが閉館して、しばらくの間、外観しか眺めることができませんでしたが、2017(平成29)年5月に新しいホテルにリノベーションされて再びオープンしました。銀行時代の梁や窓枠などを生かした内装が特徴で、歴史を感じながら時を過ごすことができそうです。
参考資料/関根要太郎@はこだて、函館市史
カテゴリー
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ホテル・ビジネスホテル
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レトロ
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指定文化財等
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市電から徒歩5分以内
詳細情報
住所 | 函館市末広町23-9 |
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アクセス情報 |
市電 「末広町」電停 下車 徒歩2分 |
問合せ先 | 函館市観光案内所 |
電話番号 | 0138-23-5440 |
利用時間 |
外観のみ見学可 |
駐車場 |
周辺に有料駐車場あり |
関連リンク |
HakoBA函館 by THE SHARE HOTELS |
備考・補足 |
ホテルの予約などのお問合せ先 HakoBA函館 -THE SHARE HOTELS- 0138-27-5858 |